おばあちゃんのアンサンブルを頂いたら??
着物のリメイクコーデ。
こんにちは、着付け師の『千葉』です。
親戚家族知人から譲り受ける着物達…
頂いた中身はあなたにとって派手すぎますか?地味すぎますか?
地味だから、まだ着ない?
派手だから、もう着れない?
いいえ!
アレンジ次第で全く雰囲気が変わります!
要は自分好みの雰囲気に、コーディネートを持っていけば良いのです。
「おばあちゃんのアンサンブルを頂いたら??」
今回のウールのアンサンブルは、知人から譲り受けたものです。
知人のお祖母様の持ち物だったと聞いています。
ウールの着物は保管状態によっては、虫くいで穴だらけのことが多いのですが、頂いたお着物は状態が良く綺麗に保管されていました。
ウールのアンサンブルは「昔流行った」とよく耳にします。
昭和32年生まれの母にとってのは、「子供の頃」という印象らしいので、私にとって、やはり「おばあちゃんの時代」のものなんですよね。
ネットで調べてみても、やはり昭和30年代〜40年代に流行していたようです。
祖母の着物の中にもウールは数着ありましたし、アンサンブルもありました。
さて、頂いたウールのアンサンブル。
長着と羽織を別々にコーディネートしても良いのですが、せっかくなので「このままセットで着てみたらどうだろう?」と考えました。
着物を眺めていると、全体の色合いから若々しい印象を受けたので、まずはそのまま「明るい元気な女性が着る」をイメージしたコーディネートにしてみましょう。
まずは、半襟に着物の端切れを持ってきました。
着物と同じく明るいクリーム色地。柄の上に柄ですが、着物に負けませんよね?
帯もまた別の方から頂いたものです。
こちらも、派手…といわれるだけあって、明るいイメージですね。
芯のない柔らかな帯なので、帯枕や帯締めを使わずに結べました!
可愛く羽を作って立体的に!
この結び要は半幅帯と同じなので前で結んでくるっと回せます。
帯幅が広い分、半幅帯よりボリュームが出せます♪
私は色がたくさん入る時は、なるべく色の種類を合わせ散らばりすぎないようにしています。
今回の色合わせのポイントはこの三ヶ所!!
- 半襟の緑×着物の緑
- 半襟の青×帯の青
- 半襟の地色のクリーム色×帯のクリーム色
これで明るい元気なコーディネートの出来上がりです。
いつもニコニコして、おしゃべりが大好きな可愛い女性に着て頂きたいコーデだなと思いました。
でも私の場合は、どう着るかな?
自分に置き換えると、色のトーンをもっと落としたいなと考えました。
私は基本的に地味な感じが好きなもので(笑)
着物の柄は明るいのですが、地色ってよく見ると案外暗めですよね?
なんと言うか、サーモンピンクに青もしくは黒が混ざったような暗めの色だと感じました。
ですので、そこに合わせて半襟は緑と黒を自分で縫い合わせたものです。
見比べて頂きたいのですが、こちらの緑色は、先の半襟の緑・黄緑色よりも若干暗いと思います。
帯も黄色系統ですが、全体的に暗めのものをチョイスしました。
こちらは元々、祖母が使っていた半幅帯です。
シマシマが表ですが、あえて裏面使いにしようと思います。
裏を表にして一巻きし、二巻目に折り返して、横縞をちょろっと出しました。
後ろの帯結びでは、前面と違って、シマシマをメインに出しています。
半幅帯って、こういう事が出来るので面白いです。
とはいえ、着物と帯の境目がぼやけるので、境目を明確にする為に黒の端切れを帯揚げの位置に巻きました
半幅帯なので、帯枕は使っていません。
帯枕を隠す必要は無いので、体の前まで持って来れるだけの長さ&ちょっと見えるだけの量で良かったので、端切れを使いましたが、もちろんキチンとした帯揚げを使っても大丈夫です。
ただ、上等な帯揚げとウールの着物の組み合わせでは、ちぐはぐな感じがすると思います。
ウールは羽織を羽織っても位置づけは普段着なので、少しよれっとなってる端切れやニット地の布などのほうが「しっくりくるのかな」と思います。
これで、先ほどより落ち着いたイメージのコーディネートが仕上がりました。
おしゃべりはちょっと苦手だけど、優しい笑顔で物腰が柔らかい、そんな女性に着て頂きたいな♪と思ったコーディネートです。
今回は2つのパターンのコーディネートをご紹介しましたが、あなたはどちらがお好みでしたか?
似たような着物がありましたら、ぜひこんなコーデも試してみてくださいね♪
着付け師の千葉でした。
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KIMONO CLUB BLA'N'RED
着付師 千葉真実(ちば まみ)
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