「いただいた着物を上手に着る方法」
ウールの着物の2WAYアレンジ!
こんにちは、着付け師の『千葉』です。
前回の記事で1着の着物から着回し術をご紹介しましたが、今回もウールの着物をもとに2パターンのアレンジを紹介します。
今回はこちらのウールの着物がテーマです。
ウールの時期はもう少し寒くなってからで良いのですが(現在11月)、今年の冬の参考になればと思って早めにご紹介します。
今回は同じ着物を元にこんな感じの2WAYアレンジですよ♪
写真のウール着物ですが、紺色?濃いグレー?とよく分かりませんよね?
実際は細かい模様が織り込まれています。
アップで写真を撮ってみました。
- 写真左
- 実物に近い色、このように地味です。
- 写真右
- 光量調整して撮影したので柄がはっきり見えますね!こんな柄です。
着物の配色
さてさて、このダークカラーのウールのお着物。
冒頭から2WAYコーデ完成図を載せましたが、「全体の色合いをどういう方面にもっていくか?」と配色で悩みました。
- 着物の色+グレー・白・黒・茶色・青
- 合わせやすいが暗く重たい、どんより~
- 着物の色+明るい色
- ちぐはぐになって、着物の色が野暮ったくなりそう
どんな色合いがしっくりくるだろうか…?
結果、この2点の中間をとって、メインの小物にはグレー・黒を合わせるものの、差し色として、温かみのある赤紫色を中心としたグラデーションカラーを持ってきました!
↓こんな感じですね。
着物コーデアイテムの紹介
次に今回の2WAYパターンのコーデで使ったアイテムのご紹介に移ります。
2WAYとしていますが、ほとんど同じものを使っております。
着方の違いにご注目ください♪
短丈コーデアイテム詳細
まずは短丈コーデのアイテムについてご紹介します。
着物 | 今回のメイン!頂きもののウールの着物 私の身長には少し短め |
---|---|
半幅帯 | 中古で購入したノーブランドのリサイクル品 |
ショール | 冬用大判ショール どこの洋服屋さんにもあるような物で、着物用ではありません |
帯締め | ワンピースに付いていたウエストの飾り紐。ただの布紐 |
半襟 | ハギレを半襟サイズにカットしただけのもの |
造花 | 百均の造花3本 |
パンプス | 集合写真にはありませんがエナメルの黒ハイヒール |
ご覧のようになるべく、どこででも簡単に手に入るようなもので組み合わせてみました。
短丈コーデのポイント
この着物コーデのポイント解説します。
まずは帯。
使用しているのは半幅帯&ショールです。
ショールは二つ折りにして置いているので、半幅帯と比べた幅広具合が分かると思います
これを帯結びで使うと…
このようにボリュームアップに一役買ってくれます!
帯締め
帯締め代わりの布の紐がこちらです。
半幅帯の帯結びは帯締め不要の結び方なので、本当にただの飾りです。
強度も要りませんので単純に色だけで選びました。
半襟
半襟は「ハギレ」をカットしたものと書いたように、正真正銘の切りっぱなしのハギレです!
端をきちんと処理すれば良いのですが、手抜きですのでほつれが…(笑)
でも襦袢にセットする際、内側にきれいに折り畳むので見えなくなります。
飾りの造花
飾りの造花ですが、百円ショップの造花です。
茎の部分をカットし、葉を取り花だけに加工しました。
ちなみに、別の案件では髪飾りとして使用しています。
手芸が得意な方はさらに加工してクオリティをあげてください。
私は苦手なので、茎の部分を少し残して曲げています。
中に針金が通っているのでしっかり曲がります。
この曲げたところを、帯締め代わりの紐に引っ掛けるという使い方です
ちょっと短い着物だったら、思い切ってこのように膝丈まで上げてしまうのも面白い着こなしですよ。
長丈コーデアイテム詳細
続きまして長丈コーデのアイテムについてご紹介します。
レギンスが足袋になったくらいであとは
着物 | 今回のメイン!頂きもののウールの着物 私の身長には少し短め |
---|---|
半幅帯 | 中古で購入したノーブランドのリサイクル品 |
ショール | 冬用大判ショール どこの洋服屋さんにもあるような物で、着物用ではありません |
帯締め | ワンピースに付いていたウエストの飾り紐 ただの布紐 |
半襟 | (襦袢は載せていません)…ハギレを半襟サイズにカットしただけのもの |
造花 | 百均の造花3本 |
足袋 | ストレッチのカラー足袋 こちらは他の小物の赤紫色に合わせて選出 |
きちんと着たい方にはこちらがおすすめです!
私には短めの着物だったので腰ひもは通常より下めにし、おはしょりはこれがぎりぎりでした
お花を3つも付けているものの、良い意味で落ち着きは残し、「派手」「可愛らしさ」があまり強く感じられないのは、おそらく「花の色」のおかげでしょう。
このようなシックな色合いの造花ですと、今回は帯の前に付けましたが、背中の帯飾りにしても良いですし、バッグの飾りでも良いですし、帯回りと髪飾りとセットにしても良いです。
ダークカラーのお着物が、季節通りの寒色オンリーのコーディネートになってしまわないように、ちょっと一工夫、このように温かみを加えると、良いですよね!
年齢問わずおすすめしたいお手軽アレンジです!
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KIMONO CLUB BLA'N'RED
着付師 千葉真実(ちば まみ)
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