おばあちゃんのお古で和装を楽しもう!
着物のリメイクコーデ。
こんにちは、着付け師の『千葉』です。
親戚家族知人から譲り受ける着物達…
頂いた中身はあなたにとって派手すぎますか?地味すぎますか?
地味だから、まだ着ない?
派手だから、もう着れない?
いいえ!
アレンジ次第で全く雰囲気が変わります!
要は自分好みの雰囲気に、コーディネートを持っていけば良いのです。
「おばあちゃんのお古で和装を楽しもう!!」
今回は103歳と94歳の2人のおばあちゃんが愛用していた着物や羽織を、孫の代で完全復活させちゃいますよ!
今回のコーディネート、まずは着物選びからです。
紫色が美しい正絹の着物、私の祖母が着ていたものです。
既に鬼籍に入ってますが、存命ならば今年で103歳!!
タイトルのおばあちゃんの1人はうちの祖母の事です!
帯には、黄色のウールの半幅帯を。
なぜ黄色か?
それは黄色が紫と相性がいいからです。
勉強不足で色彩理論からのきちんとした見解を述べる力がありませんが、『色相環上で、向かい合う2つの色を持ってくると調和のとれた色の組み合わせになる』という話は、どこか頭の隅にありました。
※色相環:色を赤→橙→黄…と、順に並べて円にしたもの
これが色相環です。
紫の向かい側の色である黄色を持ってきているわけですが、お互いがお互いの色を引き立ててくれるそうです。
正絹の着物なので帯も絹で揃えたかったのですが、色を重視したらウチにあったのはウールだけでした。
残念(泣)
この半幅帯は自分たち姉妹が使っていたもので、購入して十年以上は経っています。
よく見ると所々にシミもあります。
あまり綺麗な状態ではないので、帯結びの時は綺麗な面が表に出るように巻き具合を調整します。
黄色一色では寂しいので、着物に合わせた紫の帯締めを使ってますが、もちろん、無くても大丈夫です。
ここでこの着物で「さぁ、いってらっしゃい!」
と言いたいところですが、ちょっと待って良くご覧ください。
残念なことにおはしょりの下あたり(拡大写真あり)が破けているのです。
正しくは、既に破れを補修してあったのですが、それでも繊維の色(白)ですぐ分かります。
目立つ場所ですよね(´Д⊂ヽ
お気に入りの着物の真正面に、シミとかこんな破れがあると「どうしよう?」ってなりますよね…。
このような時、私は生地自体に手を加える事はせず、目立たせない方法を考えます。
そこで今回は、羽織で隠してみました!
こちらの羽織は二枚とも頂きものです。
友人から譲って頂きました。
友人のお祖母様が若い時に着られていたものだそうです。
お祖母様、現在94歳!
ここで、お二人目のおばあちゃん登場です!
(ありがたく、大事に使っています!)
羽織を合わせる時も色合いをチェックします。
白い羽織は帯の黄色と合わせていますし、紺の羽織は着物の紫と合わせています。
組み合わせのコツとしては、着物や帯ですでに使った色を持ってくると羽織とのバランスが取れます。
さてさて、羽織はあえて二着準備しました。
それぞれの羽織を羽織ったコーディネートをご覧くださいませ。
白い羽織はポップな若々しい感じ。
(羽織紐の代わりにチェーン装着!)
紺の羽織は落ち着いたお姉さんな感じ。
(羽織紐はビビットな赤紫色で!)
…いかがでしょう??
羽織によって両者の印象がこんなに変わりますよね?
その日の気分で羽織を使い分けるなんて、なんだか着物のお洒落上級者になった気分です♪
それにしても、改めて着物も羽織も何十年も前に誂えたものだなんて信じられません。
自分たちのおばあちゃんが若かりし時に着ていた装いも「まだまだ現役で私たちを彩ってくれる」、素晴らしい存在なんですね♪
さて、いかがででしたか?
似たような着物がありましたら、ぜひこんなコーデも試してみてくださいね♪
着付け師の千葉でした。
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KIMONO CLUB BLA'N'RED
着付師 千葉真実(ちば まみ)
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