夏コーデと着物の洗濯について
こんにちは、Kimono club BLA`N`REDの着付け師の『千葉』です。
今回の記事は今年の夏を振り返り!
この記事では「お譲りいただいた」着物に限定した夏のコーディネートを2つほど紹介したいと思います。
残暑が厳しい9月の着物コーデの参考に、また、来年に向けてのお役に立ててください。
さらに、汗で汚れた着物のお手入れ・洗濯についても、触れていきますよ。
私が初チャレンジした「絹の着物の洗濯」について、結果も含めて詳しくご紹介します。
目次
⑴ お譲りいただいた夏着物のコーディネート
それではこの着物コーディネートからご紹介します。
① 着付けの先生から頂いたポリエステルの着物
今回の夏コーデの組み合わせはこちら。
白の名古屋帯で淡く清楚感を出すことに。
帯には、青・緑・ピンク・グレーのラインが入っているので、
ピンク⇒着物、青⇒帯締めと、合わせてみました。
完成形がこちらです。
帯揚げは白っぽいクリーム色です。
帯の白と全く同じだと、帯揚げの存在が帯と同化してしまうので、存在が消えないように系統を変えました。
帯の白=着物の柄にある白
ここは一致させてもおかしくならないので、私的にOKだと考えています。
ちなみに、足元は普通の草履に帯揚げと同色のレース足袋を着用していました。
残念ながら、写真はありませんが(^^)
次は友人から頂いた着物です。
② 着物好きの友人から頂いた着物
今回の夏コーデの組み合わせはこちら。
手触りからこの着物もポリエステルかなと思います。
7月に着用しました。
室内で着替え、室内のみの着用で、このまま外出はしていません。
ですので着物にはさほど汗はしみ込まなかったと思います。
帯は夏物の名古屋帯。
黒にしたのは着物に合わせてです。
帯締めは、網目の粗いタイプを合わせています。
差し色で赤で決めてみました。
帯揚げはこれ!
じつは先ほどのコーディネートに使っているものと一緒でした。
ちなみに、長襦袢も同一ですよ。
私の手元の夏物比率は、「夏帯 < 夏着物」なので、同じ着物でも帯を変えて印象を変えることが多いです。
例えば、下記の写真を見てください。
帯が違うだけで着物の印象もずいぶん変わりますよね?
私も毎年同じ着物を着ますが、帯を変え、小物を変えで楽しんでいます!
「着物一枚に帯三本」までなくとも、「着物一枚に帯二本」あれば、十分着物ライフを楽しめますよ~
夏場の着物の「お手入れ」
夏場に一日着物で楽しんだら、着物もしっかり汗で濡れていることが多いです。
ですから、当然洗濯することになります。
ただ、普段あまり着物を着ない方だと、着物について洗濯して良いのか、お手入れ方法がわからないですよね?
そこで、先程ご紹介した夏コーデを例に、私が今年試した着物のお手入れ方法をご紹介します。
下着・紐・伊達締め・長襦袢・足袋のお手入れ
まず、下着・紐・伊達締め・長襦袢・足袋はネットにいれて洗濯機へポイ!
そのまま洗濯しましょう。
ただし、長襦袢や伊達締めは素材によっては洗濯機での洗濯はできません。
今回の夏コーデでは、汗を書くことを前提に長襦袢は洗える素材のもの、伊達締めは綿素材のものを使用していました。
帯・帯揚げ・帯締めのお手入れ
帯・帯揚げ・帯締めはオール正絹でしたので、室内干しします。
日陰で数日放置して乾燥させましょう。
続いて着物ですが、素材によりお手入れが変わります。
ここではコーデに使用したポリエステルと絹、綿の着物についてご紹介します。
① ポリエステルの着物編
着用した日の熊本の天気 ☀ 32.9°/24.4°
お出かけ先)百貨店
移動手段)自家用車
この日は落ち着いた夏の暑さと言ったところでしょうか。
もちろん、しっとり汗はかきましたので、帰宅後すぐに着たものは洗濯へ。
ポリエステルの着物も、ネットにいれて洗濯機へポイ!
洋服などと一緒に洗います。
着物ハンガーで外に干しますが、乾きが速いので乾いたと思ったらすぐ室内へ。
洋服やタオル類と一緒に干していると、真っ先に乾く感じですね。
下の写真は乾いた後の状態です。
アップで!
畳み皺のほうが大きく残っていますね。
畳み皺以外の皺を探すと…脇の部分が残っていますね。
それではアイロンをかけて皺を取っていきましょう!
この着物はタグありなので、それを参考にアイロンをかけました。
もともとそれ程皺がなかったので、写真では前後の画が分かりにくいですね。
動画と写真でその差を確認していただけたらと思います。
今年はもうこの着物は着ないので皺を探してはアイロンをかけました。
ただ、すぐまた着用するならば、脇の皺は取らなくてもいいかもしれないです。
この着物がお手入れは一番楽でした(^^)
② 絹編
着用した日の熊本の天気 ☁ 35.9°/25.2° (「goo天気」参照)
お出かけ先)屋外
移動手段)自家用車
この日の天気は曇りとなっていますが、日差しは強かった気がします。
つばの広い帽子に日傘に扇子を持参しましたが、「大変暑かった!!」という印象です。
実際、汗だくになってしまいました。
正絹の紗の着物だったのですが羽織も着用したからかな?
正絹は洗濯しない、が浸透していますよね。
でも今回は恐る恐る初チャレンジ!
ネットにいれて洗濯機へポイ!やってみました。
まあ、見た目暑苦しい色合いのコーデではあるのですが…笑
こちらの紗の着物を洗いました!
着物ハンガーで外に干しました。
アップで! しわしわです。
これ、どうにかなるのかな?
不安がよぎります。
袖部分や内側もシワシワですね。
この状態の着物に頑張ってアイロンをかけました。
写真は広げた状態と畳んだ状態です。
実は、しっかり乾いてしまっている状態で、スチーム無しのアイロンをかけたので、最初は皺が取れませんでした。
スチーム有ですと、このようにあらかた目立つ皺は無くなりました。
乾いた状態が一番しわしわで衝撃的がどうにか綺麗な状態に戻ってくれて良かったです。
ただ、いま振り返ってみると、生乾きの状態でスチーム無しのアイロンだと良かったのかな?と思わなくもありません。
また、見た目的には縮んだ感じはありません。
これなら次も安心して洗濯できます。
③ 綿編(番外編)
今回「着物」がテーマですので、番外編にて「浴衣」をちょこっと登場させます。
こちらも合わせて参考になれば幸いです。
浴衣のお手入れは、たいていネットにいれて洗濯機へポイ!
色落ちしそうな不安があるときは、手洗いしますが、そうでないときは洋服と一緒に洗います。
状況に応じてクリーニングに出す場合もあります。
今回は自宅にて洗濯後、外に干してみました。
普段は少ししっとりするくらいの生乾きの状態で干すのを止めますが、今回は完全に乾ききっています。
室内で平置きし、手アイロンで皺を伸ばす程度で終了だったり、皺が目立つ時はアイロンをかけたりします。
ただ、アイロンかけをしない方が多いです。
今回はしっかり乾いているので、袖のシワを手アイロンしてみましたが全然伸びません。
でもスチーム有りでアイロンがけすると簡単に綺麗になりました。
今年は浴衣を多く着たので、同じものを何度も着る機会がありました。
「また洗濯して着るから」という気持ちもあり、そこまできっちり皺を取りません。
着用したときに目立つ部分の皺を中心に(上前や胸元、後ろ姿)チェックをして、必要があればアイロンをかけるといった具合でした。
まとめ
今年は絹物の「洗濯機にイン」にチャレンジしましたが、手洗いだと、また違った状態だったかもしれません
紗か絽か、でも違ったかもしれません。
機会があれば、違うお手入れ方法もチャレンジしてみたいと思います!
うまくいったら(笑)、またご紹介いたしますね!
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記事投稿者
KIMONO CLUB BLA'N'RED
着付師 千葉真実(ちば まみ)
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