浴衣の着崩れの原因と対処法!3つのケースを紹介
こんにちは、着物の着付け師の「千葉」です。
浴衣の季節到来!
楽しすぎて浴衣の乱れに気付かなかった…。
後から写真を見たら、なんだか着崩れていた…。
せっかく浴衣を着たのに、気崩れていたら悲しいですよね。
今回は浴衣が着崩れした時の対処法について、実例を交えながらご紹介したいと思います♪
着崩れと言っても、ご本人の所作によって、着付けの仕方によって、着崩れる部分はそれぞれ違うものです。
「裾が~」「帯が~」「胸元が~」と、様々!
ですので今回は、他の人からも目につきやすいであろう「上半身」に絞って、2点ご紹介したいと思います。
もし「あ!」と気付いても、その場でパパッとOK!
ちょっとトイレに離席して、トイレの鏡で確認しながらでもパパッとOK!
元々の着付けの技術も知識も要りません!
構造を知っておくだけでも違いますよ。
この記事を保存しておいて、いざという時のご自身・お友達のお直しにご活用くださいませ。
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着崩れケース1「胸元が広がっている」
写真左側、胸元がブカブカな感じです。
原因1:スマホ
浴衣を着てお出かけする時ってといえば、お祭り、花火大会、女子会。
おのずと集合写真や自撮り、友人との連絡等々でスマホを常に手に持っている状態、もしくはすぐ出せるようにしておきたい状況だと思います。
そんな状況なので、スマホを毎度毎度バッグにはしまいませんよね?
胸元にひょいと一時保管する方も多いと思います。
ここです。
浴衣の胸元にスマホを入れがちスマホカバーがあれば、そのカバーが厚ければ厚いほど、ピシっと着付けられた胸元は、スマホの厚み・手の厚みで開いていきます
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対策:スマホは帯に挟むか、バッグに収納!
浴衣に影響しない、安定した位置に置くことをおススメします!
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【緩んだ衿元(えりもと)のお直し方法】
うっかりスマホを胸元に挟んで、衿が開いてしまったら?
衿を伝って「帯の下から出ている衿の端」を引っ張る!
広がるのは、たいてい「上前」といって左側から来ている方の衿です。
↓こちらです。
浴衣の「上前」は部分はこちらですので、帯の下を通った延長を下に引っ張ると下の動画の様に隙間が無くなります。
引っ張って出過ぎた部分は帯の下に押し込んで、元々出ていた分と同じくらいに戻しましょう。
ただし、「下前」といって右側から来ている方の衿も広がっている場合はちょっと難しいですが、理屈は同じです。
「下前」はこちらです。
「上前」の下に、「下前の衿」があり、たいていこの様に折ってあります
ここで動画で確認してみましょう。
「下前の衿」が動いたのが分かりましたか?
実際着物を着ていると、下の動画の様になります。
隠れているので、手で探って「上前」の上から「下前の衿」を下に引くわけです。
手で探ると内側に布を感じ取ることができると思いますので、それを見つけたら、後は引くだけ。
探すのがちょっと難しいかもしれませんので、「下前」の隠れている位置を覚えておいてください!
ただし、どちらの衿も、引き過ぎには注意!
あくまでも「緩んでる分だけ!」
➡ここ、重要です!!
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着崩れケース2:姿勢
浴衣や着物は、姿勢正しく直立の状態で着付けられます。
ですから猫背や前かがみになると、このように胸元が開いてしまいます。
浴衣は着物と違って、筒形の体型になるようにタオルを何枚も使った補整はしませんし、着物と違い薄いです。
また着物の下に着用する長襦袢もありません。
直線裁ちの布が凹凸のあるボディラインを包むので、どうしても凹凸の差が隙間として現れます。
鎖骨あたりからバストトップまでの高低差が、そのまま衿元の浮き・隙間になります。
注)補整をしたり、着物用ブラを着用したりするとまた違いますので、通常のブラで補正無しで着た場合とお考え下さい。
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対策:着付けられた時の体勢を忘れない!
姿勢で着崩れるわけですから、普段から姿勢に気をつけて、とくに写真を撮る時はシャキッと背筋を伸ばしましょう。
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【緩んだ衿元お直し方法】
姿勢を正しても、既に開いてしまった衿は、先ほどのスマホの場合と同じ手順で修正しましょう
ただし、引き過ぎには注意!あくまでも「緩んでる分だけ!」
➡ここ、再度重要!!!
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着崩れケース3「脇の部分がベロンと出ている」
着物の脇の部分の着崩れといってもわからない方のために下の写真をご覧ください。
ここです。
ここがベロンと出ると、こう!
この状態で着ている方もよく見かけるんですよね。
脇の布が帯に被さっています。
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原因:動作が大きい!
脇の部分の布は、きちんとしまつされて帯の下や脇の下に折り畳んであります
脇を開いたり、腕を肩から豪快に上げたりすると、収納されていた布が引っ張り出されてしまいます。
下記の動画をみてください。動いてみるとこんな感じででてきます。
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対策:脇は締めて、腕は大きく上げない・振らないこと!
脇の着崩れ対策には、脇を締めて腕を大きく挙げないことが一番です。
皇室の方々の御挨拶のような手の振り方をイメージして♪
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【出過ぎた布地のお直し方法】
友達を呼ぶとき、大きく手を振ってしまった!
自撮り集合写真で、自撮り棒を持った手を高く上げてしまった!
そういった行動でベロンと出てきた脇の布は、脇の下にそのまま突っ込みましょう!
グイグイと、脇の真下に向かって。下の動画のような感じでです。
こうすれば何事もなかったことに♪
普段、浴衣や着物を着慣れていないと、いざという時、所作が思うようにいきません。
思うようにいかなくても、構造や直し方を少し知っているだけで、ちょっとした身だしなみチェックができますよ!
今年の夏、浴衣を楽しんでくださいね♪
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KIMONO CLUB BLA'N'RED
着付師 千葉真実(ちば まみ)
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