友禅の買取相場と売却時の注意点!高く売るためにはどうすればいい?
繊細で鮮やかな模様が特徴の「友禅」は、着物の染色方法のひとつです。
手描きと型の2つの友禅があり、手描き友禅はさらに引き染め、墨流し、ろうけつ染めなど多彩な技法があります。
日本の三大友禅とされるのは京友禅、加賀友禅、東京友禅です。作家ものなどは着物買取専門店で高値で買取してもらうことができるので、友禅の価値をしっかり見極められる買取業者に査定を依頼してください。
友禅の相場
友禅は証紙があることで本物の証明になるので、証紙の有無は買取価格を決める大きな要素です。また、どんなに価値がある友禅でもシミや汚れ、シワなどが目立ち、保存状態が良くないと値段がつかないことがあるので保管には注意する必要があります。友禅の買取相場は京友禅で3千円から30万円、加賀友禅で3千円から50万円、東京友禅で3千円から30万円という事例があるので、参考にしてください。
友禅を売るには
三大友禅に限らず、鮮やかな模様で華やかな印象の友禅は、着物の中でも高値買取が期待できるので、リサイクルショップや質屋より、本当に価値が分かる着物買取専門店を利用することをおすすめします。中にはネットオークションに出品するケースもあるようですが、個人間の取引になるので、トラブルになるリスクもあります。着物買取専門店なら宅配買取、出張買取が利用できて、査定や出張費用は無料なので安心です。
友禅の買取が高い業者はここ!
複数の買取業者とのやりとりは時間がかかりますし、体力的にも精神的にも消耗します。
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まとめ
友禅はさまざまな技法があり、数ヶ月から一年以上の時間と多くの工程を経て、一枚の着物に仕上げられる高級な工芸品です。三大友禅に限らず、作家ものなどは高価買取が期待できます。家族や親せきから譲り受けた着物の中に含まれていることもあるので、着物買取専門店で一度査定を受けてみてはいかがでしょうか?
補足
友禅とは
着物の世界でもっとも有名な「友禅」は、友禅染めという染色技法を用いて、絹の布地に繊細で鮮やかな模様を描いた着物です。始まりは元禄時代で豊富な色使いで花鳥、草木、山水などの模様を色鮮やかに染める、着物の染色方法のひとつです。名称の由来は考案した扇絵師の「宮崎友禅斎」という人名から来ています。作家や職人が時間と手間をかけて描いた友禅は、世界的な芸術品として高く評価されます。友禅の染色方法は大きく「手描き友禅」「型友禅」の2つです。
手描き友禅
糊を使用する染色方法で、柄の白い輪郭線に糸目糊と呼ぶ、モチ米を原料にした防染糊を柿渋紙で作った円錐形の筒に入れ、白生地に糸目糊で細い線を描きながら、柄を作成します。手描き友禅には次のような技法があります。
引き染め
刷毛を使用して手作業で一色に染める染め方です。一反14mの反物を均一にムラなく染めるためには、それだけの技術と経験を要します。生地に地色をつけるときに、濃淡をつけてグラデーションのように仕上げる技法もあります。
本友禅
図案を作成してから模様を描く染め方です。工程を分業していなければ、染め師が創作した独自の友禅染めを描くことができます。白生地に図案の下絵を描き、染料が輪郭線から染み出さないように糸目糊を置いて、筆や刷毛で染色します。外郭を描くことで色模様を際立たせることができます。着用する人の年齢や好みに合わせた図案の作成から、工程は細かく分かれた分業で20近くに上ります。
描き上げ友禅
糸目糊で輪郭を象らず、生地に直接筆で描いていく染め方です。縞模様を描くときは筆の先端を使い、線にムラが出ないように慎重に描きます。手作業で描いたと思えないほど、真っすぐな一本の線に職人の手仕事の技と温もりを感じます。
墨流し
水を入れた水槽に塗料を浮かべて模様を描き、それを布地で掬い取る染め方です。西洋でマーブリングと呼ぶ技法ですが、日本では以前は白黒のみの模様を描いていたので、「墨流し」と呼ぶようになりました。現在は色鮮やかな柄を作ることができます。水面を揺らしたり、筆先を水面に浸したり、息を吹きかけたり、描き方は自由です。柄の30%は偶然にできるという、意外性や予想を超えた面白みがあります。
一珍染め
小麦粉を加えた糊で模様を描く染め方です。糊で模様を描いた後に染色し、水で洗い落とすと、糊の模様が白く残ります。ひび割れした糊に染料が染み込み、偶然にできる模様も味わい深いものがあります。
ろうけつ友禅
水に溶かした蝋で模様を描く染め方です。染色後に水で洗い落とすと、蝋で描いた模様が良い塩梅に白く残るので、細かい柄やひびを入れたり、粉雪が舞うような模様にしたり、染め師独自の表現ができます。
型友禅
数種類の型紙を使い、細かい模様を完成させる染め方です。柿渋紙で作った型紙と色糊を用いる技法で、明治初期から始まった近代の友禅です。主に植物や幾何学模様が描かれ、型紙は染め師が型紙を作る場合と、彫り師が作る場合があります。一色につき一枚の型紙で染めるので、着物によっては百枚以上の型紙を使うことも。精密に調整された型紙の柄が伸び縮みしないように、保管には注意します。
友禅の種類
産地による日本の三大友禅が有名で、他にもたくさんの種類があります。
京友禅
名称の由来となった「宮崎友禅斎」が始めた、元祖の友禅染めです。京都の伝統工芸品の一つで、豪華な図案や模様が多く、刺繍や金箔、銀箔が施された豪華絢爛な着物です。かつては貴族や公家の文化が栄え、現在も舞子や芸者の京文化が息づく京都らしい雅さが感じられます。
加賀友禅
石川県金沢市の友禅染めで、「宮崎友禅斎」自ら、加賀に京友禅を持ち込み、独自に発展したとされます。京友禅とは異なり、刺繍や金銀箔は使用せず、染色以外の技法は用いないのが特徴です。国の伝統工芸品である加賀五彩を基調にした色使いや、先ぼかし、虫喰いなどの技法が用いられます。絵画的で写実的な草花模様がよく描かれます。
東京友禅
江戸で生まれた友禅染めで、江戸友禅とも呼ばれます。伝統的な手描き友禅で、京友禅が分業であるのに対し、東京友禅は一人の絵師が構図から仕上げまで行います。贅沢が禁じられていた江戸時代の町人文化にあって、控えめな落ち着いた色合いの中におしゃれなセンスを感じる作風の着物です。